ウィッグを自然に見せるなら、フィット感はなによりも重要になってきます。
中でも自分にあったサイズを選ぶことは、ウィッグ選びの優先事項です。
今回は、頭にフィットする自然なサイズの選び方と、アジャスターの使い方をご紹介します。
ウィッグサイズの基本【頭周の測り方】
ウィッグは通常、S、M、Lなどのサイズに分かれていますが、その基準となるのは頭周、いわゆる「頭まわり」の長さです。
まずは自分の頭周を正確に測ることが、フィットするウィッグ選びの第一歩となります。
頭周は、「額の生え際」、「両耳の上」、「ボンノクボ」の3点を通るラインで計測します。
「ボンノクボ」とは、首の後ろの中央でへこんだ部分を指します。
伸縮性のない紐などを用意して、これらのポイントを通過するラインに沿わせて、その長さを測ります。
なるべく緩ませず、きつめに測りましょう。
野球帽などのキャップを深めにかぶり、そのつばを額の生え際まで引き上げた時の、キャップのすそ部分のラインをイメージすると、採寸ラインが分かりやすいかもしれません。
1度の採寸でサイズを決定してしまうのではなく、数回測り、平均を出して誤差を防ぐのがおすすめです。
メーカーによって異なりますが、Sサイズで約53〜55㎝、Mサイズで約55〜57㎝、Lサイズで約57〜59㎝程度が標準的です。
少し頭が小さめ/大きめの人にあわせて、51〜53㎝のSSサイズや、59〜60㎝のLLサイズを用意しているメーカーもあります。
その他、頭長、頭高、フロント長なども参考に
サイズはおもに頭周の長さで判断しますが、特に頭の形が標準と異なる自覚がある人などは、その他のサイズも計測した方が、よりフィット感の高いウィッグを選ぶことができます。
頭周の他に頭の大きさを測る方法は以下の通りさまざまなものがあります。
・頭長=額の生え際から頭頂部を通過して、ボンノクボの下2〜3㎝まで。うつむいて計測する。
・フロント長=耳の上から額の生え際を通過して、逆側の耳の上まで。
・頭高=耳の上からゴールデンポイント(あごと耳上を結ぶ先の延長で頭頂部中央を表す)を通過して、逆側の耳の上まで。
・頭頂=耳の上から頭頂部を通過して、逆側の耳の上まで。
頭周に加えて、これらのサイズも計測しておくと、より自分に合ったものを選ぶことができます。
また、これらのサイズはオーダーメイドで作る際にも必要となってきます。
アジャスターで微調整
近ごろではアジャスターでサイズを微調整できるウィッグが増えてきています。
どんなに正確にサイズを測っても、自分にぴったり合うウィッグを探すのはオーダーメイドでない限りどうしても難しいものです。
その点、アジャスター付きウィッグでは、サイズを微調整することができるので、より自分の頭にあわせて装着することが可能になります。
アジャスターはウィッグの後部についている場合が多いですが、両脇にフックがあり、それを自分のサイズに合わせた差し込み口に差し込むことでサイズを調整するものが一般的です。
少し小さめに調整するとフィット感が高まり、落ちづらくなります。
とはいえ、あまり小さくしてしまうと、着用するうちに頭痛が発生したり、アジャスターを破損したりするので、注意しましょう。