抗がん剤治療中は頭皮の状態が変化します。そのため「頭皮を清潔に保つこと」「頭皮を保湿すること」をケアの基本として心がけなければなりません。今回は、頭皮を清潔に保ち、きちんと保湿しなければならない理由と、具体的なケア方法について解説します。
頭皮ケアでいつも頭皮を清潔に保つことが大切
抗がん剤治療中は、スカルプ製品の使用や頭皮マッサージなどは避けなければなりません。そのため「頭皮を清潔に保つこと」「頭皮を保湿すること」は、抗がん剤治療中にできる数少ない頭皮ケアとなります。まずは、これらの頭皮ケアの重要性についてチェックしていきましょう。
●頭皮はなぜ清潔にしておかなくてはいけないのか
抗がん剤治療中に頭皮を清潔に保たなければならないのは、頭皮トラブルを予防するためです。
「抜毛しやすいから洗髪したくない」「髪の毛がないので洗髪しなくてもいいのでは」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、頭皮を清潔にすることを怠ると、汚れが毛穴に溜まるなどして、頭皮環境が悪化する原因となります。
特に、抗がん剤治療中の場合は、ウィッグや帽子を着用されている方も多いでしょう。ウィッグや帽子を着用すると、頭皮に汗が溜まりやすくなり、これがかゆみや湿疹、炎症につながるケースがあります。そのため、ウィッグや帽子を着用される方は、特に、洗髪で頭皮を清潔に保つことを心がけなければなりません。
●洗髪した後には髪を乾かして頭皮の保湿もする
大切なスキンケアの1つである「保湿」。特に抗がん剤治療中は、顔や首元のみならず、頭皮にも行うことがベターです。
抗がん剤治療中は、汗・皮脂の分泌が抑制されるため頭皮が乾燥しやすくなります。乾燥状態が続くと、頭皮のバリア機能が低下し、病原菌やアレルゲンが侵入しやすくなり、皮膚トラブルにつながる恐れがあります。そこで、洗髪で髪の毛や頭皮を清潔にした後は、しっかりと保湿してください。頭皮の乾燥を防ぐことで健やかな髪が生える土壌が作られます。
なお、洗髪後に髪が濡れたままだと、キューティクルが開きっぱなしとなり、髪へのダメージとなります。そのため、洗髪後はきちんと髪を乾かしてから、頭皮を保湿しましょう。
抗がん剤治療時でどのように保湿をすればよいか
抗がん剤治療中に保湿ケアをする際には、事前に肌に異常がないかを確認した上で、保湿剤を正しく使用する必要があります。
ここでは、事前に肌を確認する際のポイントと、保湿剤の使い方についてチェックします。
●事前に肌に異常がないかを確認しておくこと
実際に保湿ケアを始める前に、肌に異常がないことを確認しておきましょう。何らかの皮膚トラブルがある場合には自己判断せず、医師にご相談の上、適切な対処法を検討します。
また、普段使用している保湿クリームなどのスキンケア製品と、その使い方を明確にしておきます。それによって、万が一、皮膚トラブルが発生した際も原因が特定しやすくなるのです。
なお、かつて薬によるアレルギー(アレルギー性薬疹)を経験された方は、事前に医師にご相談の上、使用可能な保湿ケア製品を検討してください。
●抗がん剤治療時にも頭皮が乾燥しないように気を付ける
抗がん剤治療時は頭皮が乾燥しやすくなるため、しっかりと保湿ケアすることが重要です。
なお、保湿剤の上手な使い方は以下のとおりとなります。
・入浴してタオルで体を拭いた後の保湿が最適
・保湿剤を手のひらで広げる
・両方の手で包むように伸ばしていく
・保湿剤をすり込まないように注意
なお爪が伸びていると、保湿剤の使用時のみならず、シャンプーの時にも頭皮を傷つける恐れがあります。そのため、爪は短めに整えておくと良いでしょう。
まとめ
頭皮は髪の毛を育てる土台です。保湿によって健康な頭皮環境を保つことは、抗がん剤治療後に健康な髪の毛を育てることにもつながります。頭皮を清潔に保ち、しっかり保湿することを心がけて、頭皮をいたわってあげましょう。
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