医療かつらとファッションウィッグで大きく異なる点は、装着する機会の多さと、1回当たりの装着時間の長さです。
一時的なおしゃれのためにつけるファッションウィッグと違い、医療かつらは毎日の生活の中で、ほとんどの時間ずっと装着し続けるものなので、購入する際はファッションウィッグよりも厳しい基準で慎重に選ばなくてはなりません。
本記事では、医療かつらとファッションウィッグの違いや、それぞれの価格相場と購入先についてご紹介します。
医療かつらは脱毛症や治療による脱毛作用がある方の味方
様々な原因から髪の毛が抜けてしまう脱毛症や、抗がん剤治療の副作用によって頭髪がなくなることは、特に女性の患者さんを悩ませる大きな要因になります。
医療かつらはそのような脱毛状態の女性に向けた製品で、病気療養中の敏感な頭皮を刺激しないよう、素肌にやさしい素材で作られたものです。
医療かつらは、抗がん剤治療中であれば約1年半~2年間ほど、毎日使い続けることになります。
数時間おしゃれのためにつけるファッションウィッグとは異なり、ずっとつけ続けることを考えると、見た目はもちろん、つけ心地や耐久性、お手入れのしやすさまで考慮に入れて購入することをおすすめします。
また病気による脱毛は、治療の段階によって毛量や頭皮の状態に大きく差が出るため、医療かつらは途中でサイズ調整ができるものを選ぶといいでしょう。
サイズ調整ができないと、高額なかつらをその都度買い替えることになってしまいます。
医療かつらの価格相場
医療かつらの価格相場は、既製品、セミオーダー、フルオーダーの順に高額になっていきます。
おおまかな価格相場は以下の通りです。
●既製品
1万円~10万円が中心。
完成品から選ぶだけになるため、基本的にサイズ調整に対応しておらず、好みの毛量や長さにできないものが多いです。
●セミオーダー
5万~30万円が中心。
8割方仕上がっている製品の中から、気に入ったデザインやサイズ、カラーを選び、希望のヘアスタイルにカットしてもらうこともできます。
自分の頭の形に合わせた、細かなサイズ調整も可能です。
納期は早ければ即日、遅くても1週間以内には手元に届きます。
●フルオーダー
30万~80万円が中心です。
フルオーダーは人毛あるいは人工毛などの毛質、ヘアスタイル、特殊なカラーリングにも対応でき、好みに応じて自由に注文できますが、大変高価になります。
注文から仕上がりまで30~40日ほどかかるので、早い段階からオーダーしておく必要があるのも特徴です。
医療かつらの購入先別メリット・デメリット比較
医療かつらを購入する場所は、通販とウィッグ専門店の2種類があります。
それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
●通販
通販での購入は、何といっても気軽に買えるということがメリットです。
どこにも出かけることなく、病室からでもオーダーできるので、すでに脱毛していて誰にも会いたくないという時などに便利です。
完成品を購入するだけなので、在庫があればすぐに手に入れることができます。
一方、事前に手触りやかぶり心地を確かめることができないため、届いてからガッカリということも少なくありません。
かぶってみたら似合わなかったということにならないためにも、医療かつらはできるだけ対面での購入をおすすめします。
●専門店
ウィッグ専門店での購入は、抗がん剤による脱毛や病気への知識があるスタッフに相談しながら、最適なものを選べることが大きなメリットになります。
プロならではのアドバイスによって、納得できるかつらを購入できるのは何より安心です。
かつらのお手入れ方法や、かつらがずれにくいコツなども教えてくれるため、医療かつらを購入するのが初めての場合は、ぜひ専門店での購入をおすすめします。
専門店で購入するデメリットは、やはり価格が高額になりがちという点です。
専門スタッフを在籍させる人件費や店舗運営費が商品価格に反映されるため、通販に比べると何倍も高くなってしまうことは否めません。
この価格にはカウンセリングとアドバイザリー料金が含まれていると考え、費用対効果をよく見極めてお店を選ぶようにしましょう。
まとめ
マリブウィッグでは、専門店を全国に約200店舗展開し、約300名のアドバイザーが医療かつら選びのお手伝いをさせていただいております。
療養中のデリケートな頭皮に配慮するため、JIS規格に適合している医療用の「MEZO COOL(メゾクール)」をはじめ、高品質な医療かつらを多数ご用意しています。
ご相談からアフターケアに至るまで、専任のアドバイザーが責任をもって対応しますので、お気軽にお問い合わせください。