どうして抜毛症になるのか知っていますか?患者さんの1/4はストレスが原因と言われていますが、他にも様々な要因が関係しています。
抜毛症の症状や関連する疾患などを知り、実際に克服した人の経験談を見ていきましょう。
ぜひ、自分で髪の毛を抜く行為を克服するための参考になさってください。
抜毛症の原因
抜毛症にはストレスの他にも、下記のような様々な原因があると言われています。
●ストレスや不安
一番多い原因と言われる原因です。
成人してから発症した人は、特定のストレスが掛かると症状が悪化してしまうことも。
●髪を触る癖があった
髪を触ると落ち着くといった癖が元々あり、抜いてみたらスッキリしたなどの経験からそのまま抜毛症になることがあります。
ひと昔前は抜毛症が「ただの癖です」と言われていたのは、こういう発症の経緯が多かった背景もあります。
●遺伝的な要素
チックや衝動制御障害が起こりやすいなど、遺伝的な要素が関わっている可能性もあります。
●家庭環境
幼少の頃から一人で過ごすことが多かったり、家族に構って貰えなかったりすると寂しさを紛らわそうと髪を抜き始めてしまうことがあります。
家族仲が悪い、両親との関係が上手くいかないなども原因に。
●学校等でのトラブル
学校でトラブルがあっても、それを親に心配かけたくないからと我慢するタイプの人は掛かりやすいので、普段から良い子で親の期待に応えようとする子は要注意です。
抜毛症の症状
抜毛症には、①無意識で抜いてしまう②抜いている自覚がある、の二通りの症状があります。
たいていの場合は両方組み合わさって起こることがほとんどで、もし気が付いたとしても抜く行為をやめたくてもやめられないというが特徴です。
①無意識に抜いている
暇な時やテレビを観ている時など、知らない内に毛を抜いている状態です。
特に大きなストレスがなくてもしてしまうので、気づいた時にはかなりの量を抜いてしまっているなんてことも。
②抜いている自覚がある
ストレスなどメンタル面に大きな負荷が掛かった時にしてしまうことが多いようです。
肌がかゆいなどの不快感から抜いてしまうこともあります。
分かっているけどやめられない状態なので、抜いた後の後悔や自己嫌悪に襲われて余計に悪化してしまう可能性が考えられます。
抜毛症との類似症状と合併症状
抜毛症は「抜きたい」という衝動を抑えられないという観点から、強迫症の一種と考えられますが、実は全く違います。
抜毛症は、無意識でもしてしまうので強迫観念とは違いますし、強迫行為も抜毛のみなので強迫観念症とは一線を引いて考えても大丈夫です。
また「毛を抜く」という行為に対する理由が「ただ抜きたいだけ」なので、皮膚に異常があって抜く場合や毛髪を左右対称にしたい、幻覚や妄想による抜毛などは、似ていますが抜毛症と診断されることはまずありません。
抜毛症になった人の35~40%は、抜いた毛髪を食べしまう「食毛症」を併発し、腸閉塞や栄養失調など別の疾患なること。
さらに、抜きすぎて指にあざができたり、手首や肩などを傷めたりと様々な不調が引き起こされます。
また強迫症の一種で皮膚をかきむしってしまう「皮膚むしり症」を引き起こし、大変な状態になってしまう場合もあるので注意が必要です。
基本的には円形脱毛症とは全く違う疾患であることは覚えておいてくださいね。
抜毛症を克服した有名人
抜毛症は成長と共に治る人も居れば、数十年経ってもそのままの人もいます。
そこで抜毛症を公言している方の実体験から「どうやって付き合っていくのか」を見ていきましょう。
例えば海外では人気モデルのサラ・サンパイオさんは自身のSNSで抜毛症を告白しました。
比較的軽い症状でもあるため、処方薬でのコントロールを目指して医者に相談して治療方針を決めているそうです。
そして、土屋光子さんは30年来悩まされた結果、抜毛症と一生生きていくと決めて残り毛も全て剃り落としました。
家族のご理解もありブログでカミングアウトし、今はスキンヘッドモデルとして世界に抜毛症との共存や、人と違う個性を持って生きることについてアートと共に発信しています。
病を受け入れるのは簡単なことではありません。
でも、同じ病気を持っている人が前向きに生きている姿は、とても励まされるものですね。
まとめ
「髪を抜くだけだから」と抜毛症のことを誰にも話せず悩んでいるなら、同じ病を持った人の生き方を参考にすると前向きになれるのでオススメです。
似たような症状もあるので、病院で一度診察を受けてみましょう。
治療中はウィッグを活用すれば、人の目を気にせず時間が掛かる治療にも専念できます。
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