抗がん剤治療で脱毛を経験された方の多くが「早く髪の毛が生えてきてほしい」と願うことでしょう。
実はできるだけスムーズな発毛を促すために、体調管理や日々のケアが重要であることをご存知ですか。
そこで今回は、抗がん剤治療後の体調管理や頭皮ケアについてご紹介します。
抗がん剤治療後に発毛を促すための体調管理について
抗がん剤治療によって100%の方が脱毛するわけではありませんが、多くの方が脱毛を経験することもまた事実です。
ただし抗がん剤治療後は、3〜6ヶ月後を目安に発毛が再開されます。
ここではまず、スムーズな発毛のための体調管理について見ていきましょう。
生活のリズムや体調を整える事が大切
抗がん剤治療による脱毛の起こりやすさは、薬剤の種類によっても異なり、また個人差もあります。
ただし脱毛が起きても、それは一時的なものなのでご安心ください。
抗がん剤治療後3〜6ヶ月後頃に発毛が再開され、肩くらいまでの長さになるには8ヶ月~1年程度かかると言われています。
スムーズな発毛のためにも、抗がん剤治療後1年以内は特に、生活リズムと体調を整えることを意識しましょう。
抗がん剤治療後、くせ毛やちぢれ毛など以前とは異なる髪質となることもありますが、これも一時的なケースが多いです。
頭皮が正常に戻るにしたがって、少しずつ前の髪質となりますので、きちんと頭皮ケアすることが重要となります。
また、発毛を促す成長ホルモンの分泌が盛んな「夜22時から2時」の間に睡眠をとるなど、生活リズムとともに体調を整えることが大切です。
積極的に運動を行い食生活についても検討を
2012年に公表された「米国対がん協会ガイドライン」(*)では、治療が一段落した方々の生活習慣や食生活について以下のような指針を示しています。
いずれも、健康な髪の発育にとっても重要な事柄なので、しっかりとチェックしておいてください。
・適切な体重管理
飲食物のカロリーなどに気をつけて、適正体重をキープするようにします。
・定期的な運動習慣
週に2.5時間以上の運動を心がけ、週2日以上の筋力トレーニングを含めるようにします。
・健康的な食生活
フルーツや野菜ほか、植物性の食べ物をメインとした食事を心がけます。また、飲酒量についても制限します。
(*がんサバイバーのための栄養と運動のガイドライン 第4版)
抗がん剤治療後に発毛を促すために日頃行う事について
抗がん剤治療後は、健康な髪の毛を育てるためにも日々のケアにも気を配ることが大切です。
ここでは頭皮マッサージや紫外線対策、ウィッグの着用のほか、治療中〜治療後に職場復帰される際の注意点についてもチェックしてください。
定期的なマッサージなどによる頭皮ケアについて
抗がん剤治療後、頭皮が刺激を感じにくくなり発毛が始まったら、頭皮ケアの一環として頭皮マッサージをスタートすると良いでしょう。
具体的には育毛剤やシャンプーの使用する際に、側頭部から頭頂部へ頭皮を寄せていくように動かしたり、頭皮を前後左右に動かすなどすることで、頭皮の血流改善などが期待できます。
頭皮マッサージはあくまでも心地よいと感じる力加減で行い、育毛剤やシャンプーは刺激の少ないものをご使用ください。
抗がん剤治療中や治療後に職場復帰をする際に気をつけるべき事について
抗がん剤治療中に職場復帰される際は、直射日光を避けることを心がけます。
これは抗がん剤の影響で皮膚が乾燥しやすくなっているためです。
そこで、紫外線防止効果の高いUVクリームを利用するほか、長袖・長ズボン・つばの広い帽子などを利用するなどしましょう。
このほか、抗がん剤治療中に、手足にチクチク・ピリピリを感じたり、ひび割れ、皮むけ、赤く腫れるといった症状が出ることがあります。
これは、抗がん剤の副作用「手足症候群」の可能性もあり、症状を放置することで歩行困難などにつながる恐れもあります。
気になる症状があれば速やかに、医師やスタッフなどに伝えるようにしましょう。
また、抗がん剤治療後に職場復帰される際、まだ充分に髪が生えそろっていなかったり、髪質が戻っていないケースもあります。
このようなケースでは、ウィッグの着用が役立ちます。
まとめ
医療用ウィッグは、抗がん剤治療で脱毛が始まってから、抗がん剤治療後に髪の毛がある程度の長さになるまで活用できます。
見た目の変化をカバーできるため、職場復帰などの際にも強い味方となることでしょう。
私どもマリブウィッグでは、治療中から治療後までを快適にお過ごしいただける、高品質な医療用ウィッグをご提供しております。
髪の毛のお悩みもご相談頂けますので、お気軽にお問い合わせください。