一口に円形脱毛症といっても、その形や部位などによって種類が分けられます。
自分の円形脱毛症がどの種類に当たるかをチェックすることは、今後の治療においても非常に重要です。
まずはそれぞれの特徴を知ることで、自分はどのタイプに当てはまるのかを把握しましょう。
ここでは、円形脱毛症の種類について解説します。
単発型の円形脱毛症
単発型とは、一般的にもよく知られている円形脱毛症のタイプ。
これは、ある日突然円形や楕円形の脱毛斑ができてしまうというケースであり、年齢や性別を問わず幅広い人に起こり得る症状です。
また、あまり知られていませんが、頭髪だけでなく、眉毛や体毛に対して発症することもあります。
比較的治りやすいのも特徴のひとつで、大部分の方が自然と症状が改善すると言われていますが、中には多発型へと移行してしまう場合もあるようです。
多発型の円形脱毛症
多発型は、円形脱毛斑が数カ所にできてしまう症状のことです。突然多発型を発症する場合もあれば、単発型が進行して発症する場合もあります。
治療にはやや時間を要する場合が多く、完治までには数年掛かってしまうケースもあるようです。
さらにこの多発型には、ひとつの脱毛斑が改善すると、また別の場所に脱毛斑ができてしまうという症状もあります。
このようなケースでは、より治療に時間が掛かってしまうでしょう。
蛇行型の円形脱毛症
蛇行型とは、脱毛斑が細長く広がっていくタイプの円形脱毛症であり、多発型の一種とされています。
後頭部から側頭部の生え際付近に蛇のように広がることが多く、子供の発症例が多く見られる脱毛症です。
比較的治りにくい症状のひとつで、複数年におよぶ治療を必要とするケースも少なくありません。
全頭型の円形脱毛症
全頭型は、文字通り脱毛斑がいくつも広がっていくことで、頭髪が全て抜け落ちてしまう症状のことです。
完全に髪の毛がなくなってしまうため非常に完治しにくく、治療にも長い時間を要します。
あくまでも初期段階では、いくつかの脱毛斑が見られる円形脱毛斑であるものの、脱毛斑が次第に大きくなっていくことで、全体の頭髪が抜けてしまうという点が特徴です。
かなり重度の円形脱毛症とされており、数年間治癒しない場合は、人によってはウィッグを購入する方も見られます。
汎発型の円形脱毛症
汎発型とは、頭髪のみならず、眉毛やまつ毛、さらには体毛に至るまで、体中全ての毛が抜けてしまう症状です。
円形脱毛症の中でもっとも深刻な症状とされており、本格的な治療を受けていてもなかなか完治しづらく、長い年月付き合っていくことになります。
発症するケースとしては、単発型を発症し、その後多発型、全頭型に変化し、最終的に汎発型の症状になる場合もあれば、突如汎発型を発症する場合もあります。
これらの症状が現れたときには、適切な治療をできるだけ早く受けることが大切です。
症状が軽いからといって放置してしまうと、人目がストレスに繋がり、精神的にも良くありません。
きちんと治療を受けることはもちろん、ウィッグを利用することも視野に入れて、精神面の負担も軽減できるように心掛けましょう。