がんや皮膚の病気などの治療過程で、頭髪が抜けてしまう場合に、心強い存在となる「医療向けウィッグ」ですが、いくつか種類があるということをご存知でしょうか?
ここでは、医療向けウィッグの種類についてご説明していきます。
医療向けウィッグの種類について
医療向けウィッグには、人毛で作られたタイプ、合成繊維を用いて作られたタイプ、さらには人毛と合成繊維をミックスして作られたタイプと、大きく分けて3つのタイプがあります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、特徴を理解して自分に合ったものを着用するようにしましょう。
人毛ウィッグのメリットとデメリット
人毛ウィッグはその名の通り、人の毛髪を使用して作られています。
一度脱色処理を施した後、さまざまな色に染色されるため、カラーバリエーションが豊富なのが特徴です。
人毛は自毛に馴染みやすく、着用した際に見た目や風合いが自然で、違和感が少ないという点が最大のメリットです。
パーマやカラーリングを行うことも可能で、スタイリングがしやすいため、おしゃれを楽しむこともできるでしょう。
一方、デメリットとしては、マメに手入れをしていないと傷みやすいという点が挙げられます。
また、一般的に合成繊維のものよりも高価であるという点も、購入のネックとなるかもしれません。
合成繊維ウィッグのメリットとデメリット
合成繊維のウィッグは、ポリエステルなどの合成繊維を使用して作られています。
合成繊維のメリットとしては、手入れが簡単なことが挙げられます。
シャンプーをしても型崩れすることが少なく、形状記憶されているため、スタイリングに時間を割く必要もないでしょう。
また、丈夫な素材なので、色あせなどの劣化が起きにくく、手入れも神経質にならなくて済むのもポイント。
価格も、人毛より安価である傾向にあります。
反面、人毛と比べると、風合いなどにやや不自然さを感じる場合があります。
また、パーマやカラーリングをすることはできないため、髪型の自由度が少ないというのもデメリットとなるでしょう。
ものによっては、通気性が悪いものもあるため、人によっては不快に感じるかもしれません。
人毛ミックスウィッグのメリットとデメリット
人毛ミックスウィッグは、人毛と合成繊維を混合して作られたウィッグのこと。
人毛をミックスすることによって、合成繊維のデメリットである不自然さをカバーしつつも、低価格を実現しています。
また、合成繊維に匹敵する手入れのしやすさもメリットのひとつでしょう。
デメリットは、経年により人毛部分に色あせなどの劣化が起こることが挙げられます。
100%人毛のものに比べ、部分的な劣化になるため、より不自然さを感じるかもしれません。
医療向けウィッグはさまざまな種類がありますが、近年は価格と性能のバランスが良い、人毛ミックスのウィッグを選択する方が増えているようです。
医療向けウィッグは、病気の治療中に活躍してくれる大切なアイテムですので、後悔しないよう慎重に選ぶようにしましょう。