ヘアスタイルが決まらない日は一日中気分も上がらない、と感じるほどに髪は女性にとって気になるパーツですよね。
アンチエイジング対策から抜け毛や薄毛、脱毛症まで、悩みの深刻さもケースバイケースです。
ここでは、最も身近な脱毛症である円形脱毛症の中でも、難治症ともいわれる「全頭脱毛症」について、その症状と治療法をご紹介します。
小さな脱毛症状を放置して進行してしまう場合もあるので、異変に気付いたら早期に診察を受け、治療を始めましょう。
1.全頭脱毛症の症状とは
脱毛症で悩む人は決して少なくありませんし、その症状も原因も様々です。
中でも全頭脱毛症は、文字通り頭部全体の毛髪が抜けてしまう症状で、難治症のひとつとも言われます。
ただし、頭部全体の毛が突然一気に脱毛するわけではなく、ひとつの小さな円形脱毛症が徐々に増え、頭部全体の脱毛に至る、というのが一般的なプロセスです。
円形脱毛症にはいくつか種類があり、比較的多くみられる「単発型」の円形脱毛症状が見られた人の内約8割の人は1年以内に治癒しますが「多発型」に進行した場合は、「全頭型」やさらに全身の毛に脱毛症が広がる「汎発型」に至るケースも出てきます。
2.全頭脱毛症になる原因
脱毛症になる主な原因としては以下の点が挙げられます。
1.自己免疫疾患
自己免疫とは、本来は体外から入ってきた異物を攻撃する働きですが、それが自身の正常な細胞を
攻撃してしまう疾患です。脱毛症部の毛根を調べると、周囲に免疫作用を担うリンパ球がたくさん集まっていたという研究結果もあります。
2.アトピー性皮膚炎
脱毛症を発症した人の中で4割を超える確率で、何らかのアトピー要因を持った人がいると言われ、アトピー性脱毛症と診断される場合もあります。これも広い意味で自己免疫疾患のひとつです。
3.副腎皮質ホルモン異常
免疫力を抑制する働きをする副腎皮質ホルモンが、何らかの原因で分泌量の減少・供給不足になることで、免疫機能に異常をきたします。これも、自己免疫疾患の1つと考えられています。
4.AGA(男性型脱毛症)
円形脱毛症というより、成人男性の脱毛症の多くが男性ホルモン・ジヒドロテストステロンの働きで発症するAGAと言われます。女性では自己免疫疾患が、男性ではAGAが多いです。
3.全頭脱毛症の治療法
脱毛症の治療法としては以下のものが挙げられますが、脱毛の範囲や症状に合わせて治療法はケースバイケースです。
1.ステロイド(副腎皮質ホルモン)治療
ステロイドという副腎皮質ホルモンが果たす役割を人工的に果たす薬を塗布したり、服用したりすることで免疫異常を抑える治療法です。子どもへの使用は認められていません。
2.PUVA(ソラレンと長波長紫外線)治療
天然に存在する有機化合物ソラレンを塗って長波長紫外線を当てる皮膚炎などの治療にも用いられる療法です。ただし、皮膚がんのリスクも懸念される説もあります。
3.雪状炭酸圧抵療法
脱毛した部分をドライアイスで冷却する療法で、脱毛が広範囲にわたる際に、ステロイドなどの内服と併用する場合もあります。
4.局所免疫療法
抜け毛が目立つところにステロイドを注射する療法で、一定の効果が認められています。ただし、痛みが伴うことと、脱毛が広範囲にわたる場合などは薬の量が増えるので、副作用のデメリットが懸念されます。
小さな範囲での脱毛症とは違って、全頭脱毛症の場合は治療が年単位と長引くケースが多く、治しづらいのが現状です。
また、脱毛という症状がもたらすストレスは、自己免疫疾患を悪化させ、より治療を難しくする可能性もあります。
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まとめ
全頭脱毛症は、ある日突然全部の髪が抜けるわけではないので、小さな円形脱毛症でも早期発見、早期の治療が重要です。
原因や治療法についてもさらなる研究と進化が期待されていますが、症状に合わせてベストな方法を選択してくれる医師の存在も欠かせません。
何より、前向きな気持ちで治療に取り組むためにも、ストレス軽減は大切です。ウィッグの活用もぜひ検討してみてください。