ウィッグをかぶるときに髪のまとめ方を適当にしてしまうと、全体の形がボコボコしたり、外したときに自分の毛がボサボサになった、という体験をした方も多いのではないでしょうか。ウィッグを自然に見せるかぶり方には、ちょっとしたコツがあるのです。
この記事では、違和感がないウィッグの自然な着用方法をご紹介します。
ウィッグの種類を理解しよう
ウィッグには、イメージを変えたり、おしゃれを楽しんだりするファッションウィッグと、治療中の方の味方になる医療用ウィッグがあります。どちらも自然におしゃれに見える点では共通していますが、植毛方法や通気性などが異なります。
●おしゃれを楽しむファッションウィッグ
ファッションウィッグは、おしゃれを楽しむ目的でかぶります。自分の髪ではできないヘアスタイルや色が楽しめるので、ウィッグをかぶるだけで違う自分になった気分が体験できます。
格好良く、おしゃれに見えることが重視されているため、植毛方法は機械植えのことが多く、人工毛も不自然なテカリがあるなど、見た目のナチュラル感はあまりありません。機械による大量生産のため、つむじや分け目には人工肌が付いてないものがほとんどです。
価格も数千円台からと安価なため、耐久性も劣ってしまいます。
また、ファッションウィッグは装着時間も短いことから、通気性などの機能面でも考慮されていないものも多いです。
●治療中の方の味方になる医療用ウィッグ
医療用ウィッグは、抗がん剤治療によって脱毛した方、無毛症や脱毛症の方、頭部手術などで治療中方などが使用します。
1本ずつ手で植えられており、手触りやツヤも本当の人毛のようです。つむじや分け目には人工肌が付いており、より自然に見えます。
価格は2~3万円から数十万円までと幅広く、既製品かオーダーメードかによっても価格が異なります。人毛・人工毛・人毛ミックスと全てのタイプがあり、種類も豊富です。
装着時間が長いため、通気性などの機能面も工夫されています。脱毛すると髪があるときより頭のサイズが小さくなります。
抗がん剤の治療中の方などは使用期間が長くなるため、脱毛による毛量の変化に対応できるよう、襟足部分にサイズ調節ができるアジャスター付きのウィッグがおすすめです。
ウィッグを自然に見せるにはウィッグキャップが必須
ウィッグを自然に見せるには、地毛をまとめるウィッグキャップを使うのがポイントです。
自分の髪をコンパクトにまとめるとウィッグがかぶりやすくなり、着けた後も不自然に膨らむこともありません。
●ファッションウィッグにはネットタイプのウィッグキャップ
ファッションウィッグのウィッグキャップには、ネットタイプがよく使われています。自分の髪をできるだけ平らにしてコンパクトにまとめるのがポイントです。お団子状にまとめると、かぶったときにウィッグが浮いてしまうのでご注意ください。
ウィッグキャップはズレを防止する役割があります。使わずにウィッグを着けると、いつのまにか斜めになっていた、ということもありうるので、しっかり装着しましょう。
ネットを首に通した後、髪の生え際まで引き上げ、ヘアーバンドをするようにかぶります。自分の髪を全てネットに入れ込み、できるだけ凸凹する箇所を作らずに小さくまとめた後、ウィッグキャップを折り畳みピンで固定します。
ウィッグは前からかぶるのが重要です。前髪の生え際とウィッグの生え際部分の位置を合わせて押さえながら、後ろの襟足部分までウィッグを引っ張って完成となります。
●医療用ウィッグにはコットン・医療用向け生地タイプのウィッグキャップ
治療中で肌が敏感になっていたり、長時間装着したりする場合は、コットンや医療用向け生地タイプのウィッグキャップを選びましょう。通気性や伸縮性、肌当たり、吸汗性に優れ、地肌にやさしいストレスフリーのものが最適です。
かぶり方はファッションウィッグと同様で、ウィッグキャップの中に、自分の髪をできるだけ平らにコンパクトにまとめることによって自然に見せることができます。
まとめ
ウィッグには、ファッションウィッグと医療用ウィッグがあり、通気性や吸汗性などの機能が異なり、ウィッグキャップも目的に応じて素材が違います。しかし、自然に見えるかぶり方は基本的に同じです。
ウィッグキャップの中に、できるだけ平らにしてコンパクトにまとめることがポイントとなります。
コツさえつかめれば上手にまとめられますますので、ぜひお試しください。