ウィッグの耐熱性は、素材によって異なります。
ドライヤーをかけても大丈夫なのか、ウィッグを装着したままお風呂に入っても大丈夫なのか、といったことを知っておかないと、すぐに劣化してしまうことになります。
ウィッグの素材にはさまざまなものがあるため、覚えておきましょう。
人毛とファイバーの特徴
ウィッグの素材には人毛とファイバー(人工毛)があります。
人毛の大きなメリットは見た目が自然であることです。
光沢や髪質が自毛と変わらないので、仕上がりも自然で見た目にも分かりません。
また、耐熱性もある程度高く、ドライヤーをかけることもできます。
デメリットとしては、乾きにくく湿度でセットが崩れやすい、値段が高い、ということが挙げられます。
ファイバーは人毛に比べると、質感や光沢などが不自然に見えることがありますが、近年では非常に人毛に近いファイバーも増えてきています。
乾きやすく、セットもしやすいのでメンテナンスも簡単です。
値段が安いというメリットもありますが、耐熱性が低く熱を加えると劣化しやすいのがデメリットです。
熱に強い耐熱ファイバーとは?
通常のファイバーを使用したウィッグは、熱に弱いという特徴を持ちます。
一般的にファイバーの耐熱温度は100度であり、サウナなどに入ると形状を維持することができません。
ヘルメットを長時間被っていると、ウィッグの形状が崩れることがあります。
もちろん、ドライヤーも使うことができません。
そんな中、「耐熱ファイバー」が開発されました。
耐熱ファイバーは180度までの熱に耐えることができます。
ものによって150度、200度など差がありますが、これだけの耐熱性があれば、サウナや岩盤浴にも入れますし、ドライヤーやホットカーラーを使うこともできます。
ファイバーには種類がある
ファイバーをおおまかに分類すると次のように分けられます。
カネカロンファイバー
耐熱温度は100~120度で、高温に弱くドライヤーをかけると形状が崩れやすいです。
静電気には強く、毛が縮れにくいのが特徴。
高耐熱ファイバー
耐熱温度は140~180度であり、ドライヤーやサウナよって形状が崩れにくいです。
高温には強いですが、静電気によって毛が縮れてしまうことがあります。
新開発ファイバー
耐熱温度は130~160度で、静電気にも強いのが特徴です。
手触りも人毛に近く、見た目も自然でセットが簡単にできる、という特徴があります。
ドライヤーを使用する際の注意点
人毛や耐熱ファイバーはドライヤーを使うことが可能ですが、使い方によっては切れ毛や退色など、劣化につながることもありますので、使い方には注意が必要です。
ドライヤーを使用する際には1点に集中して温風を当てるのは避け、髪から10cm以上離し、熱を拡散させながら使うようにしましょう。
長時間の使用も劣化につながります。
トリートメント効果のあるスタイリング剤を使用すると、劣化対策になるので試してみてください。